fantasista 3 ー永遠にー




大好きな柊の香りがする。

そして、その逞しい身体に触れる。

柊はそのままぎゅっとあたしを抱きしめ、耳元で囁いた。


「来てくれて、ありがとうな」



あたしこそ、呼んでくれてありがとう、だ。



「みどりのおかげで頑張れる」



あたしは柊に、何もしてあげられない。

ただ、応援することしか出来ない。

だけど、あたしのおかげで柊が頑張れるなら、いつだって飛んで来たい。




「行ってくる!」


柊はあたしの頭をそっと撫で、軽く唇を合わせる。

誰かが見ているかもしれないのに、こんなところでキスするなんて反則だ。

あたしはドキドキしながら柊の後ろ姿を見守る。

こんなにかっこいい柊と結婚出来て、すごくすごく幸せだ。



< 342 / 469 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop