fantasista 3 ー永遠にー
大好きな柊の香りがする。
そして、その逞しい身体に触れる。
柊はそのままぎゅっとあたしを抱きしめ、耳元で囁いた。
「来てくれて、ありがとうな」
あたしこそ、呼んでくれてありがとう、だ。
「みどりのおかげで頑張れる」
あたしは柊に、何もしてあげられない。
ただ、応援することしか出来ない。
だけど、あたしのおかげで柊が頑張れるなら、いつだって飛んで来たい。
「行ってくる!」
柊はあたしの頭をそっと撫で、軽く唇を合わせる。
誰かが見ているかもしれないのに、こんなところでキスするなんて反則だ。
あたしはドキドキしながら柊の後ろ姿を見守る。
こんなにかっこいい柊と結婚出来て、すごくすごく幸せだ。