fantasista 3 ー永遠にー
そんなあたしの気持ちが分かるのか、
「奮発して良かったな!」
柊はさらっと言う。
「新婚旅行だろ?
人生に一回きりじゃん」
柊はあたしの身体に手を回す。
まだ到着したばかりなのに、身体がドキドキうるさい。
そして、そんな気分にならないようにと、テンションを上げて部屋を見て回った。
まるで、家のように広い客室には、ソファーの置かれた広いリビングと寝室から成っているようだ。
それだけではない。
ジャグジーの付いた大きな浴槽に、もう一つのベッドルームまである。
大きなテラスにはプライベートプールなんかがあって、そこからビーチにも出られるようだ。
まさに夢の楽園だった。
そして、天蓋付きのダブルベッドには、花びらが散らしてある。