fantasista 3 ー永遠にー
あたしは、柊になんてことを言わせているんだろう。
柊になんて顔をさせているんだろう。
「俺は、みどりがいてくれれば、他に何もいらねぇ。
俺といてくれてありがとう、みどり」
夕陽が柊を紅く照らす。
その青い髪も、強靭な肉体も。
そしてその頬も。
柊はまっすぐにあたしを見て続ける。
「俺のほうこそ、みどりに辛い思いをさせていた。
竹中に会って、みどりの辛さがようやく分かった。
みどりは一人でこんなに苦しんで、こんなに耐えていたんだ」
あたしの頬を涙が伝った。
柊は愛しそうにあたしを見つめ、その涙を掬う。
「ごめんな、みどり。
……苦しいよな」
「……苦しいよね」