fantasista 3 ー永遠にー
柊は泣いてしまうのではないかと思った。
柊は俺様だし、見た目も強そうなアスリートだ。
だけど心は脆いことを、あたしは分かっている。
「みどりは平気そうにしていたから、その態度に甘えていた。
今となっては分かる。
みどりが必死で我慢していたこと」
そう、あたしは我慢していた。
だけど今の柊も、必死で我慢している。
そして、チャラくもなんともない真摯な姿勢で、あたしに向き合ってくれる。
「女性と真剣に向き合ったことのなかった俺は、みどりと再会した時、みどりにどう接していいのか分からなかった。
……どうやって好きな女を抱けばいいのかも、マジで分からなかった。
だって頭の中にあるのは、エロい動画の知識と自分本位の行為の知識しかないから。
だから当然みどりを苦しめたし、辛い思いをさせた」
「苦しんだりなんて、してないよ!」