fantasista 3 ー永遠にー




柊はずっと引きずっていたんだろう。

あたしが照れ隠しに、あんたは経験豊富なのに、なんであんなに痛いんだって言ってしまったことを。

大迫さんに言われた通り、柊は深く傷ついていたんだ。

だからあたしは言う。


「柊はずっとあたしに優しかった。

あたしは柊にこんなに愛されて幸せだって、いつも思ってるの」



それが分かっていたのに、あたしは竹中君と関係を持とうとした。

柊に仕返ししようだなんて、軽い気持ちで。



胸が引き裂かれるように痛い。

柊を思うと、息が止まりそうなほど苦しくなる。

あたしは柊の本気を踏み躙ったのだ。


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