fantasista 3 ー永遠にー
柚ちゃんとの関係を、あたしは純粋に興味を持って聞いただけなのに、
「もしかして妬いてんのか?」
柊は言う。
「いや、絶対妬かないって。
兄妹でしょ」
あたしはため息混じりに答えていた。
柊はお土産を見ながらぼやく。
「そりゃあ、柚には相談に乗ってもらってるからな、お前とのこと」
「……え?」
「俺は経験値が低くて女心が分からねぇから、俺の分身に女心を教えてもらってる」
「経験値が低いとかギャグでしょ!?」
あたしは叫んでいたが、柊は嘘を言っているわけではないのだろう。
きっと、本気で女性と付き合ったことがなかったから、鈍いところがあるのかもしれない。
だけどそんな柊が大好きだ。
あたしは、柊のただ一人になれて嬉しい。