fantasista 3 ー永遠にー
柊は言いにくそうに教えてくれた。
「親父には特に何も言われてねぇんだけど、叔父に言われてな……」
叔父というのは、同じくFのギタリスト、艶のことだ。
つまり、琥太郎君の父親だ。
初めてその話を聞いたとき、柊の家系狂っていると思った。
「一度ライブに遊びに来いって言われて……
まぁ、挨拶とリフティングくらいしてやろうかと思って」
「じゃあ、歌わないんだ」
「歌うはずねぇだろ」
柊はぼやく。
だけど、柊はすごいと思う。
Fのライブなんかにゲストで呼ばれるなんて!