fantasista 3 ー永遠にー
「戸崎って日本代表のくせに、あれ全部抜くこと出来ないだろ?」
竹中君は笑いながら言う。
これは挑発だから乗ってはいけないと思うのに……柊はあたしを抱き寄せたまま吐いた。
「出来るに決まってる」
「……えっ!?」
思わず柊を見上げる。
柊は平静を装っているが、やっぱりイライラしてそうだった。
そんな柊に、ごめんと心の中で必死に謝る。
「出来なかったら恥ずかしいぞ」
竹中君はまた挑発する。
キックターゲットとサッカーの試合は別物だということくらい、あたしだって分かるのに。