fantasista 3 ー永遠にー
柊のサッカーキャリアも順調だった。
今年も日本代表に選ばれ、ワールドカップ最終予選も迫っている。
こんな時に体調が悪い自分を呪ったが、赤ちゃんのためだと思って安静生活を続ける。
そして、柊が最終予選に行かないなんて言い出すから、また無理矢理行かせることになったところだった。
「あんた、あたしの体調のせいで自分の人生棒に振るの、本当にやめてよね」
こんな言い方しか出来ないが、柊にはこの言い方が一番効果的であることも知っている。
柊はむくれながら言った。
「……分かった。
覚えてろよ、てめぇ」