fantasista 3 ー永遠にー
あぁ、あたしは馬鹿だ。
こんなにも柊が好きなのに、オトコオンナと言われただけで騒ぐなんて。
柊だって、こんなにもまっすぐあたしを愛してくれる。
高校卒業とともにあたしが消えてしまったから、柊はそれがずっとトラウマになっているんだ。
あたしは、大切な柊の古傷をえぐることをしてしまった。
「ごめんね、柊」
柊の胸板に顔を埋めたまま告げる。
「柊しかいないんだよ。
……柊だけなんだよ」