fantasista 3 ー永遠にー
俯くあたしに琥太郎君は言う。
「なぁ。柊、こっち見てねぇか?」
まさか。
それで思わずユニフォームに着替えてピッチに出てきた柊を見た。
ユニフォームを着ている柊はめちゃくちゃかっこいいが……琥太郎君の言う通り、こっちを見ているのだ。
もしかして琥太郎君の服は目立ちすぎて、ピッチにいる柊からでも分かるの?
そして柊、琥太郎君と二人でいることに嫉妬しないかと不安になる。
そうだよね、だって凪君と話しただけで怒るから。
だけど琥太郎君は、
「おっ、柊カッコいいな!」
なんて能天気だ。
柊、勘違いしないでよ。
あたし、琥太郎君のことは本気で何も思っていないから。
いや、むしろ恥ずかしいから!!