fantasista 3 ー永遠にー




俯くあたしに琥太郎君は言う。


「なぁ。柊、こっち見てねぇか?」



まさか。



それで思わずユニフォームに着替えてピッチに出てきた柊を見た。

ユニフォームを着ている柊はめちゃくちゃかっこいいが……琥太郎君の言う通り、こっちを見ているのだ。

もしかして琥太郎君の服は目立ちすぎて、ピッチにいる柊からでも分かるの?

そして柊、琥太郎君と二人でいることに嫉妬しないかと不安になる。

そうだよね、だって凪君と話しただけで怒るから。




だけど琥太郎君は、


「おっ、柊カッコいいな!」


なんて能天気だ。



柊、勘違いしないでよ。

あたし、琥太郎君のことは本気で何も思っていないから。

いや、むしろ恥ずかしいから!!


< 71 / 469 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop