fantasista 3 ー永遠にー
AT.4
ー柊ー
「柊さん!
俺、やっぱり柊さんと合うよ!」
凪が笑顔で言う。
悔しくも、その言葉に頷いていた。
中学高校時代、凪とはずっと一緒にサッカーをしていた。
凪も上手かったから、俺たちはだいたいスタメンだった。
当時から凪は左サイドで、俺にいい球を供給してくれる。
そのリズム感がぴたっと合うのだ。
凪の癖も分かっているし、フォローにも入りやすい。
それは凪だって然りだ。
そしてどうやら、この前のデビュー戦以来凪の人気は急上昇。
「凪よ。この俺様に勝てると思うか」
なんて冗談で言うが、マジで負けるかもしれねぇと恐怖すら感じる。
「今の俺なら余裕で柊さんに勝てると思うけどねー」
凪は冗談っぽく笑った。