陛下、たとえあなたに「ぼくらの間に愛などない」と宣言されたとしても、事故死する運命を避けることが出来なくても、私はあなたを愛し続けたいのです
 彼と二人きりだなんて、心臓がどうにかなってしまいそうになる。それこそ、すぐにでも止まって死んでしまうかもしれない。

 もっとも、二度死んでしまったけれど。

 これって、笑えない例えだわ。

 苦笑しつつ、室内を見まわしてみた。

 ああ、そうだわ。わたしってバカね。

 椅子から立ち上がると執務机に向かった。
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