陛下、たとえあなたに「ぼくらの間に愛などない」と宣言されたとしても、事故死する運命を避けることが出来なくても、私はあなたを愛し続けたいのです
 両脚を踏ん張ってふらつくのを耐えたこともあった。それなのに、かならず転んでしまう。転んだ際、階段の段鼻から離れるよう、アクロバティックなこともやった。しかし、体が勝手に階段の下にひっぱられてしまう。

 それらを繰り返し続け、もう何度試行錯誤を繰り返したのかわからなくなった。

 コリンに呼び出されても応じず、部屋に閉じこもったまますごす。それなのに、気がついたら階段上で彼の死の宣告をきいている。

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