陛下、たとえあなたに「ぼくらの間に愛などない」と宣言されたとしても、事故死する運命を避けることが出来なくても、私はあなたを愛し続けたいのです
 よくやってこれているわって思うわ。しかもすぐに侍女がかわってしまうから、余計に接しにくい。

 だけど、今日は違う。これで最期になるかもしれないし、なにより気分が最高潮。

 だれにでもニッコリ笑いかけることが出来た。

 名前を呼び、一言二言声をかけることも出来た。

 ちゃんと出来るじゃない。

 自分で自分に対して驚き、褒めてしまった。 
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