陛下、たとえあなたに「ぼくらの間に愛などない」と宣言されたとしても、事故死する運命を避けることが出来なくても、私はあなたを愛し続けたいのです
 つねに彼の様子をうかがい、心の声に精神を傾けた。国王の立派な伴侶として、努力し続けた。

 それらは、すべて彼の為にやってきた。コリンの為に行ってきたのである。

 でも、すべてが一瞬でムダになった。

 同時に、彼の愛が消失してしまった。

 夜に降った雪が、強烈な陽の光に照らしだされてしまったときのように。
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