陛下、たとえあなたに「ぼくらの間に愛などない」と宣言されたとしても、事故死する運命を避けることが出来なくても、私はあなたを愛し続けたいのです
 森で毒草を探していないときは、当然王宮にいる。そのときには、だれかと顔を合わせるたびに会話をかわした。たとえどんなささいなことでも会話をするようにした。他人(ひと)と話をすることがこんなに楽しかったなんて気がつきもしなかった。みんな、意外に親切丁寧に会話をかわしてくれる。

 自分でも驚くべきことに、笑い合っていることもある。

 これにはほんとうに驚いてしまった。
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