陛下、たとえあなたに「ぼくらの間に愛などない」と宣言されたとしても、事故死する運命を避けることが出来なくても、私はあなたを愛し続けたいのです
「陛下。それが、いまさらですが趣味を見つけたのです。森の植物を見てまわるという、つまらない趣味なのですが。ですが、森を散策することでいろいろな気づきがあります。それが楽しくて」
「きみが? あ、いや。それは楽しそうだね。ああ、そうだ。よければ、森を馬でまわってみないかい? 馬だったら、歩いては行けないようなところもまわれるだろう」
「ほんとうですか? それはうれしいです」

 うれしいあまり、おもわず手を叩いてしまった。
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