陛下、たとえあなたに「ぼくらの間に愛などない」と宣言されたとしても、事故死する運命を避けることが出来なくても、私はあなたを愛し続けたいのです
 彼は、いたずらっぽい笑みを浮かべた。

「国王も肩身が狭いよ。周囲に気を遣ってばかりだ」

 声量を落とし、溜息をつく。

「陛下、申し訳ございません。本来なら、王妃であるわたしが陛下の気苦労の肩代わりをすべきですのに。それを怠ってしまっています」

 無意識の内に、彼に近づいて彼の腕をさすっていた。
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