陛下、たとえあなたに「ぼくらの間に愛などない」と宣言されたとしても、事故死する運命を避けることが出来なくても、私はあなたを愛し続けたいのです
「そ、そんなことはない。フユ、ありがとう。きみのその気持ちがうれしいし、元気をもらった気がする」

 彼は、彼の手をさするわたしの手を取った。その美貌に、とろけるような笑みが浮かぶ。

「楽しみにしているよ」
「はい、陛下。わたしも楽しみにしています」
< 41 / 64 >

この作品をシェア

pagetop