陛下、たとえあなたに「ぼくらの間に愛などない」と宣言されたとしても、事故死する運命を避けることが出来なくても、私はあなたを愛し続けたいのです
 勢いよく振り向いた瞬間、額を木の枝に思いっきりぶつけてしまった。

 まさかこんな低いところに枝があるなんて。

「イタタタタタ」

 額を手でおさえ、しゃがみこんでしまった。

 そのとき、それが目に入った。

 毒になる薬草、ではなく、まがまがしい色の毒キノコが。

 よく見ると、まがまがしい色のキノコが茂みのところに密生している。
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