陛下、たとえあなたに「ぼくらの間に愛などない」と宣言されたとしても、事故死する運命を避けることが出来なくても、私はあなたを愛し続けたいのです
「フユッ、きみがぼくを嫌っているのは知っている。いつもぼくを避けているのもわかっている。しかし、ぼくはどうしても諦められなかった。だから、宮殿の階段上できみに『愛などない』と言ってしまったんだ。きみの気を惹きたかったからだ。まさかその後にきみが事故死するなんて思いもよらず……。とにかく、ぼくはきみを追って死んだ。きみがその都度死んでしまうのを追い、ぼくも死んでいる。そして、きみを助けようと、ぼくの想いを伝えようとしているんだ。しかし、どうしてもきみは死んでしまう。だが、今回は違った。いままでとは違い、きみと会話が出来た。これまでより進んだ。だから、うまくいくと思ったのに……」