陛下、たとえあなたに「ぼくらの間に愛などない」と宣言されたとしても、事故死する運命を避けることが出来なくても、私はあなたを愛し続けたいのです
 それでやっと事態を把握出来た。

 彼の腕の内で、視線を彷徨わせた。

 茂みに隠れるようにして毒キノコが見え隠れしている。

 いまはまだ、あれを見つけていなかったのね。

 だったら、今度こそは、今度こそは生き残れるかもしれない。コリンが守ってくれるから。

 わたし一人では立ち向かえなくっても、コリンと二人ならどうにかなる。
< 61 / 64 >

この作品をシェア

pagetop