最高のパートナー
――視点変更――

今日はとても天気が良い日でした。太陽の光は月の光りをも兼ね備えたかのように、静かに人々に極光を突き刺します。季節は夏ともあり、その突き刺すような光にダウンする人も珍しくありませんでした。

今日が日曜と言う事もあり、私は待ち合わせで有名な噴水公園、別名時計公園にいました。噴水公園の由来はその名の通り公園の中心に噴水があるからついた名前で、時計公園の由来はと言うと。

「一時かー」

噴水の中を覗き込むとそこには、大きな時計があるのです。例えるなら学校にあるような時計が噴水の水の中に、どーん、と放置されているようなイメージです。

周りを見渡すと、もう私以外は全員と言っても過言では無いでしょう。皆、待ち合わせをしているように見えます。腕時計を何度もチェックしたり、携帯電話を開いたり閉じたりと、まるで義務付けられたかのように人々はしています。

いっておきますと、私は別に友達がいないわけではありません。単に、今日は日曜日なので一人でゆっくり読書をしたくこうして公園まで足を運んだのです。したがい、私はさっきからずっと、読書中です。人々の視線がとても気になりますが、それでも外で本を読みたいのですから我慢しなくてはなりません。

光がまぶしく、尚、自分の影が文字と重なり文字がとても見にくくなります。思わず顔を上げ一度休憩すると首が。こきっ、となりました。

「…………」

――それと同時、べちゃり、とまるで地面に転ぶような音が耳に侵入します。

やけに具体的だなー、そう思う人ももしかするといるかもしれませんが、こればっかりは、音の発信源を見るまでもなく正解だと断定できます。

なんせ、べちゃり、この音は私が子供の頃、自分でよくならしていたのですから――。

「やっぱり」

予想通りの光景が目の前には広がっていたので思わず呟きました。

小学生ぐらいの男の子の泣き声が今更になってようやく聞こえます。その隣には、私ぐらいの年の男の子がいました。

顔は幼く、体は細く、いってしまえばきゃしゃな彼は、他の人が知らぬ振りをする中、その顔とは似合わず大声をあげ子供に手を差し伸べていました。

まるで、王子様みたい――そう思ったのは二回目でした。

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