王子は香水姫を逃さない
アーサーの魔力は、防御、結界など自分を守るものがあるのは知っている。
エセンの王族には資質があり、幼少期から魔導師に訓練を受けたものは出来るようになる。
彼も私と会う時に結界を張っていたので、私達の関係を知るものは少ないのだ。
「私しか持たない魔術がある。予知と転移。予知は、前触れなく夢に現れる。それだと気づいてからは、夢を見たあと行動をしてきた。転移は近くにいるものを移動させる。500人くらいなら可能だ。バージニアには魔術がない。この秘密を話すと利用されるから我が国では話していなかった。だが、私達とうまくやっていく気があれば同盟の条件にも出来る。今のバージニアは隣国から攻め込まれる危険がある。エネルギーを狙っているのだ。皇太子は歳も近く、しっかりしている。今後婚姻ではなく、武力や魔術を与えることで、私達世代の統治下では同盟を締結したい。」
「アーサー様。そのような大事を私に話してしまわれて良いのですか。」