王子は香水姫を逃さない
「あと、香水についてだが、バージニアでエセンに先駆けて最初に販売したことを父王はお怒りだ。おそらく、この分だと評判になり、近隣国にも相当売れるだろう。バージニアに他国よりも優先権があれば、王妃様が口添えして、バージニア王をこの条件で説得するはずだ。ただし、私の母上達にも、あとで商品を融通しないと、ロゼリアはいじめられるぞ。覚悟しろよ。」
「合意の条件は、なんですか?」
「エネルギー支援と婚姻同盟関係の解除」
「私にも当てはまるのでしょうか?婚姻同盟は王族のみではないのですか?」
「馬鹿を言うな。君はエセン王族になるのだ。私の婚約者なのだから。」
真顔で言うアーサー王子に、つい吹き出してしまった。
「こらっ、何が可笑しい?」
「……ふふふ、すみません。だって、婚約者だなんて。まだ、そんなこと決まっていません。」
「最後まで、書面を読んだのか?」
「いいえ。」
王印の前の最後のあたりを読むと、驚いた。そこには、こう書かれていたからだ。
『なお、ロゼリア・フォン・サミュエルは、アーサー・ド・エセンの婚約者である。これは王室のみの秘匿事項であった。』
「合意の条件は、なんですか?」
「エネルギー支援と婚姻同盟関係の解除」
「私にも当てはまるのでしょうか?婚姻同盟は王族のみではないのですか?」
「馬鹿を言うな。君はエセン王族になるのだ。私の婚約者なのだから。」
真顔で言うアーサー王子に、つい吹き出してしまった。
「こらっ、何が可笑しい?」
「……ふふふ、すみません。だって、婚約者だなんて。まだ、そんなこと決まっていません。」
「最後まで、書面を読んだのか?」
「いいえ。」
王印の前の最後のあたりを読むと、驚いた。そこには、こう書かれていたからだ。
『なお、ロゼリア・フォン・サミュエルは、アーサー・ド・エセンの婚約者である。これは王室のみの秘匿事項であった。』