運命の相手は、大嫌いなアイツ!?


櫂への恋心を自覚するとともに、私は自分の頬がだんだんと熱くなっていくのを感じる。


自分の気持ちに気づいたら、急に身体全体が火照ってきた。


それに、なんだか熱っぽいような。


今日は、朝から少し頭痛と寒気がするなと思っていたんだけど。

それもだんだんとひどくなってきた。


頭が割れてしまいそうな痛みと、ひどい寒気にブルブルと震える。


自分が暑いのか寒いのかさえも分からない。


「ねぇ、真絢ちゃん大丈夫? もしかして具合悪いんじゃ?」

「だっ、大丈夫だよ。平気平気」


花織ちゃんに口ではそう言うものの、こうしてただ喋るのも辛いくらいにしんどい。


この調子じゃ、午後からの授業は受けられそうにない。


「花織ちゃん。私ちょっと、保健室に行ってくる」

「そうしたほうが良いよ。真絢ちゃん、ひとりで歩ける?」

「うん、大丈夫。ありがとう」


私がなんとか自分の席から立ち上がったとき、めまいがして身体が大きくふらついた。


「おいっ、大丈夫かよ!?」


そのとき、横から櫂が私の身体を支えてくれた。


< 27 / 38 >

この作品をシェア

pagetop