運命の相手は、大嫌いなアイツ!?
───あれから、どれくらい眠っていたのだろうか。
目を覚ますと、辺りは真っ暗だった。
「あっ。真絢、起きた?」
そう言って櫂が、私の顔を覗き込んでくる。
きゃ〜〜!
かっ、櫂の整った顔がいきなりドアップで……っ!
びっくりして櫂から顔をそらすと、おでこから何かがストンと落ちた。
え。これは、濡れタオル……?
拾い上げてみると、ぬるくなっていた。
もしかしてこれ、櫂がしてくれたの……?
「真絢、大丈夫か?」
櫂は私の前髪をかきあげると、自分の手を私のおでこに当ててくる。
櫂の大きな手、ひんやりとしていて気持ちが良い。
だけど、これは……かなり心臓に悪い。
櫂に至近距離で額に触れられて、心臓が早鐘を打つ︎︎︎︎︎︎。
「うん。さっきよりは熱下がったみたいだけど、まだちょっと熱いな」
ねぇ。もしかして櫂、今までずっと私の看病をしてくれてたの?