運命の相手は、大嫌いなアイツ!?
櫂が、私のほうをじっと見つめる。
「俺は……子どもの頃からずっと、真絢のことが好きだ」
えっ。
櫂の予想外の言葉に、私は持っていた腕時計を落としてしまいそうになる。
櫂が、私のことを好きって……ほんとに?
“ 嫌い ” の間違いじゃないの?
「何だよ、真絢。そんな変な顔すんなよ。ブス」
照れくさいのか、櫂が自分の頭をがしがしと掻く。
「ちょっと……! 好きな子に普通、ブスとか言う!?」
「ごめん、嘘だよ。真絢が世界で一番可愛い」
うっ。そんなことを耳元で、甘い低音ボイスで言われたらやばい。
「なぁ。お前の答えは? まだ聞いてないんだけど」
そんなの決まってる。
「私も……櫂のことが好きだよ」