運命の相手は、大嫌いなアイツ!?
「だっ、大丈夫だよ。熱は上がってないから。ねぇ、離して?」
「いや。離さねぇ。真絢の可愛い顔を、こうして近くでずっと見ていたい」
まさか、あの櫂がこんなことを言うなんて。
直球すぎて、照れちゃうよ。
「ねぇ、櫂。改めて、腕時計ありがとう」
「ああ。それ、俺がつけてあげようか?」
私が頷くと、櫂は私の左腕に腕時計をつけてくれた。
「思ったとおり。それ、真絢によく似合ってる」
「そうかな? 大事にするね」
この腕時計は、ずっとずっと私の大切な宝物だ。
「なぁ。俺も真絢のこと、大切にするから。これからもずっとふたりでこうして、同じ時間を共有していこうな」
櫂が、私の腕時計を見て優しく微笑む。
「真絢、大好き」
耳元で囁くように言うと、櫂の熱い唇が私の首筋にやわらかく触れた。
櫂に布団の上にゆっくりと倒され、私たちは重なりあって何度か軽くキスを交わす。