切れない縁

内緒の恋人

月曜日のランチタイム。
私たち４人は会社の人がランチに来ないステーキ店に入った。

ステーキランチ2000円！いつもの定食屋さんの約3倍だが…
「谷口さんの相談って？」と安田先輩は内容を知ってるかのように笑顔だった。

「はい…あの…」

「ははん〜井上くんからついに告白されたとか？」と木下先輩がズバリ言い当てた！

「え？何でわかるんですか！」

「ククク。今朝なんか井上さんは谷口さんをずっと見てたもん！」と佐藤先輩。

「はい。そうです…ただのお付き合いではなく、結婚を前提にと言われて…私は入社したばかりだし…」

「井上くんは真面目だし、仕事も出来るし、平田くんの面倒も良くみてるし人間的にも大丈夫だと思うけど。」と安田先輩のご意見。

みなさんもウンウンと頷き
「谷口さんは何が不安なの？」

「私は井上さんより4歳年下だし、会社の事もまだ良くわからないのにもし、来春に井上さんが転勤となれば辞めるとか…社会人としてどうかと思ったのと、確かに思いやりのある方だとは思いますが、結婚となれば一生の問題な訳で…井上さんを支えてあげられるのか不安です。」

「それも井上さんに話したら？」と佐藤先輩。

みんなも頷く。

「谷口さん。井上くんは真剣に貴方に告白したと思うわよ。」と安田先輩。

「私も井上さんはキッチリした人だから安心して奥さんになりなよ」と木下先輩。

「井上さんは私にバレるくらい谷口さんの事好きですよ。」と佐藤先輩。

「……ありがとうございます。水曜日の返事するまで、良く考えてみます。」と私はみなさんに頭を下げてお礼した。

「「「水曜日頑張れ！」」」と励ましてもらった。