切れない縁
その札幌では嬉しい事と悲しい事があった。

嬉しいことはハネムーンベイビーの健一郎が産まれた事。

悲しい事は、2人目を妊娠初期にお腹で育たずダメになった事。

札幌には5年間過ごした。
実家からも近くて両親には本当に子育てやらお料理やらいろいろと主婦としてお母さんから教えてもらった。

隆二さんのお義父さんとお義母さんも毎年夏に遊びに来てもらって家族みんなで旅行もしたり、オホーツク地域で働いている浩一お兄さんの所へも毎年遊びに行った。

健一郎は動物が大好きな子だったので、月に一度は家族3人で動物園へも出かけた。
そんな実家が近くて楽しい時間はあっという間に過ぎ、その後は福岡に3年。
仙台で5年過ごした。

動物好きな健一郎はどこへ転勤しても毎年夏休みに浩一お義兄さんのところへ遊びに行った。
健一郎が中学に上がる時に大阪へ転勤する事になったが、健一郎は隆二さんの実家で暮らして中学受験して東京の中学・高校の一貫校へ進学した。

私も隆二さんも週末はできるだけ隆二さんの実家へ帰省した。
隆二さんも大阪の3年間でリーダーから課長になり、最初に配属された南関東営業所へ戻る時は部長に昇進した。
そして私たち家族も隆二さんの実家へ戻る事になったが、この際実家をリフォームしようという事になった。

お義兄さんは実家に戻らないと思うし、ご両親の面倒もみてもらう事になるからと言ってリフォームの資金もかなりの額を隆二さんに渡したらしい。

お義父さんとお義母さんから庭を潰してその分部屋を増やしても良いし、駐車場にしても良いと言われ家族みんなで設計士さんと相談したりモデル住宅の見学もした。

設計士さんともたくさん相談しながらリフォームの設計が完成し工事が始まった。
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