切れない縁
ゴールデンウィークになり健一郎も帰省したので賑やかな我が家だった。

「ケンちゃん、大学はどう?一人暮らしは順調?」

「うん。婆ちゃん。友達も結構できたし、友達の紹介でコンビニでバイトも始めたんだ」

「ケンがバイトかぁ。お金を稼ぐのは大変だろう?」

「うん。しかもコッチより時給が安いからもっと働こうか迷ったけど、勉強をおろそかに出来ないからバイトはこずかい程度しか働いてないんだけど、店長さんが破棄する弁当やパンをくれるから助かってるかなぁ」

「そうなの?じゃあ、店長さんにもお土産買って戻りなさいよ」

「うん母さん。地元の友達からも〇〇ばななを食べたいから買ってきてって頼まれたし、その他にもたくさんお土産買って帰るつもり」

「そうかそうか。ケンも頑張ってるんだなぁ」とニコニコ顔のお義父さん。

「健一郎、地元の友達は牧場とかやってる家の子もいるのか?」と隆二さんが質問すると

「う〜ん俺の仲間にはいないかな」

「健一郎、アパートでお料理作った?」と私も質問したら

「ああ。友達が遊びに来た時にホットプレートでジンギスカンを食べたし、チャーハンもカレーも作ったよ」

「アラ、ケンちゃん凄いじゃない!」

「まぁね〜」

「爺ちゃんと同じレベルだな。ハハ」

お義父さんとお義母さんは本当に嬉しそうだった。


こんな幸せな家族の団らんもあと少しなんだな……
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