切れない縁

番外編

【番外編】

7月中旬。
携帯電話に長谷部弁護士からのメッセージが入っていた。

『ピ〜一件です。』
『もしもし、井上美波さんの携帯でしょうか。
弁護士の長谷部です。
お伝えしたい件がございますのでご連絡下さい』ピ〜

何だろう。
すぐに長谷部弁護士さんへ電話をした。

〜…〜…
「はい。長谷部です。」

「あ、私、仙台の井上美波です。メッセージを聞いたので電話しました。」

「あ〜井上美波さん。その後お元気ですか？」

「はい。おかげさまで。その節は本当にありがとうございました。」

「いえいえ〜。お伝えしたい件はご主人の事故報告書が警察からやっと届きましたので、奥様にも確認していただきたいと思いまして…
こちらへいらっしゃる事はありますか？」

「あの、その報告書は井上の両親も確認する予定ですか？」

「はい。」

「もしお義父さんとお義母さんが良ければ、私も2人と一緒に確認したいのです。
初盆ですし、お墓参りに行こうと思ってましたので井上の両親と相談したいと思います。」

「そうですね。北海道から浩一もお墓参りに来るって言ってましたし」

「じゃあみんなと一緒に確認させて下さい。」

「はい。わかりました。じゃあ連絡の窓口はお父さんでよろしいですか？」

「はい。そうして下さい。
北海道にいる息子もお墓参りに来ますから」

「はい。わかりました。では失礼致します。」ピッ！