切れない縁
私は仙台には戻らず、結局、札幌から長谷部弁護士の事故報告書の確認とお盆のお墓参りの為井上家へ向かった。

羽田空港には
お義父さんと健一郎が迎えに来てくれた。

「お義父さん、健一郎お迎えありがとうございます」

「うん。お疲れ様美波さん。さぁ行こうか」

と駐車場から井上家へ向かった。

昼間は健一郎とお義父さんが冷し中華を作ってくれるサプライズがあった。

「美波ちゃん、びっくりでしょう。私がケンちゃんにお料理教えてたら、お父さんもケンちゃんと一緒に作るようになったのよ〜」

「そうなんですか?お義父さんが…
本当にびっくりです。」

「実はね。2人は今日の為に昨日の夕飯も冷し中華を作って練習したのよ!ふふ」

「練習まで…じゃあ、良〜く噛み締めて食べなきゃ! ふふ」

お義父さんと健一郎の冷し中華は見た目もきれいでとても美味しかった。
お義母さんも「昨日より上手よ〜!美味しい。」
と言うと
お義父さんと健一郎はハイタッチして喜んでいた。

「ケン、浩一たちには明日食べてもらう?」

「爺ちゃん、それだと毎日冷し中華じゃん」

「あ、そうだなぁ。」とみんなで大笑いしながら2人の力作冷し中華を食べた。
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