壊れるほどに愛さないで
俺は、会社の事務所に美織宛に届いていた手紙を拾い上げる。手紙は、パソコンで作成されていて、筆跡は、分からない。
ただ、美織の隠し撮り写真は、俺の家から営業所に着くまでが撮られてるという事から、手紙とこの写真を、美織に送った人物は同一人物の可能性が高い。
「そう言えば……あの、トモヤって奴の声……?」
今日、初めて会ったが、何故だか、どこかで聞いたことがあるような気もする。
そして、俺に向けた、あの瞳は、初めて会ったにも関わらず、激しい憎しみや怒りを孕んでいた。
ーーーーブーッ、ブーッ
ふいに震えたスマホを、俺は、相手先も見ずに慌ててスワイプした。
「もしもしっ!美織!?」
『こんばんは』
(え?……)
その声は、ヘリウムガスで変えられていて、男か女か分からない。
俺は、思わずスマホを耳から一瞬、離して液晶画面を確認する。
(非通知設定だ)
「誰だ!お前か?!手紙と写真送ってきてんのは!」
相手は、ふっと小さく笑った。
『美織に近づくな』
「何っ……誰だお前!」
『警告はした』
「美織に指一本触れてみろ!俺は、お前を許さない!」
俺の言葉が、言い終わるか終わらないかのタイミングで話中音が、聞こえてくる。
「クソッ!」
俺は、美織の名前を液晶画面に浮かべると、迷わずタップした。
ただ、美織の隠し撮り写真は、俺の家から営業所に着くまでが撮られてるという事から、手紙とこの写真を、美織に送った人物は同一人物の可能性が高い。
「そう言えば……あの、トモヤって奴の声……?」
今日、初めて会ったが、何故だか、どこかで聞いたことがあるような気もする。
そして、俺に向けた、あの瞳は、初めて会ったにも関わらず、激しい憎しみや怒りを孕んでいた。
ーーーーブーッ、ブーッ
ふいに震えたスマホを、俺は、相手先も見ずに慌ててスワイプした。
「もしもしっ!美織!?」
『こんばんは』
(え?……)
その声は、ヘリウムガスで変えられていて、男か女か分からない。
俺は、思わずスマホを耳から一瞬、離して液晶画面を確認する。
(非通知設定だ)
「誰だ!お前か?!手紙と写真送ってきてんのは!」
相手は、ふっと小さく笑った。
『美織に近づくな』
「何っ……誰だお前!」
『警告はした』
「美織に指一本触れてみろ!俺は、お前を許さない!」
俺の言葉が、言い終わるか終わらないかのタイミングで話中音が、聞こえてくる。
「クソッ!」
俺は、美織の名前を液晶画面に浮かべると、迷わずタップした。