俺は◯んで、幼なじみの体を乗っ取った
俺は萌歌のイタズラ書きを確かめるべく、生きていた頃の自分の席に近づき机の下に潜り込んでそれを確かめた。

えっ…

何だこれ?

これ全部を萌歌が書いたのか?

信じられない…

ハッキリ言って驚いた。

目を疑う光景だった。

想像もしていなかったので言葉を失った。

だってそこには、萌歌の俺への想いが何十何百と認められていた。

机の下の部分いっぱいに俺への想いが書かれていた。

嘘だろ…

萌歌が俺のことを…

俺のこと嫌いだったんじゃないのか…

嫌ってたから素っ気ない態度をとっていたんじゃなかったのか…

まさか俺を好きでいてくれてたなんて…

あんな態度されてたらわかる訳ないじゃないか…

わかったところでどうすることも出来なかったけど、もっと萌歌に対して優しくすることだって出来ただろうに…。

くそっ…

くそっ…

気づくと涙が溢れ頬を伝って床に流れ落ちていた。

拭っても拭っても涙は次から次へと頬を伝って地面を濡らした。

俺は萌歌のあとを追っていた。

廊下を全力で走り萌歌に会いに行こうとする俺がいた。

階段を降りると下駄箱にいる萌歌の姿が目に入ってきた。

「萌歌っ」

「凪沙…どうしたの?」

「萌歌っ」

俺は萌歌の元まで歩み寄ると、強く抱きしめた。

「凪沙、何かあった?」

「何もない。何もないけど萌歌に会いたくて…ただ、ありがとうって伝えたくて…」

「何それ?意味わかんない。でも、会いに来てくれてありがとう」

それから俺と萌歌はしばらく抱き合ったのち、駅まで一緒に帰った。
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