俺は◯んで、幼なじみの体を乗っ取った
すると小川は、ハンドルを握ると力いっぱい回し始めた。

思いのほかコーヒーカップは勢いを増して回り始めた。

「小川、もう止めとけって」

「まだ大丈夫ですよ」

俺の忠告を無視して、その後も回し続けた。

小川は笑っていた。

俺は気持ち悪くなり背もたれにもたれかかった。

ものすごい遠心力で、体が外に放り出されそうな勢いだった。

コーヒーカップが止まった時には、気持ち悪くて吐きそうだった。

「三上くん、楽しかったですね」

「そうか?」

「どうしたんですか? 顔が真っ青ですよ」

気持ちが悪くフラフラ歩いている俺とは対象的に、小川は何事もなかったかのようにピンピンしていた。
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