余命1年の人生
私はその言葉で少し悩んだ

本当に体育張り切りすぎちゃったわけで、大丈夫なんだけど

「うーん、大丈夫だよ?」

「えー?本当に〜?無理になったら言ってよ?」

「うん、わかった」

鮫島くんは今日は仕事が休みのようで、一緒に買い物に付き合ってくれた

鮫島くんはさりげなく私の右手を握ってくれていて、右側だけが熱を帯びたみたいにすごく暑い

えっ、私これどうしちゃったんだろう?

「琴美?顔赤いよ?どうしたの?」

「えっ、あ、ううん。これから夏だから気温のせいかも。今日暑いね。あはは」

私は空いている方の左手で自分の顔を仰いでみた

「こと、本当に大丈夫か?水分補給する?」

鮫島くんは私の右隣で首を傾げている

その仕草すらもキュンとしてしまった

あれ〜?
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