余命1年の人生
俺はその日、久しぶりに家に帰った

「あ〜、達哉やっと帰ってきたー」

「姉貴、また着てたもの脱ぎっぱかよ」

姉貴は暑いのかタンクトップと短パンだ

義理の兄貴と実の姉を持つ俺の苦労分かってるのかな

「お風呂湧いてるから早く入っちゃいな」

いつも無愛想だけど、何かと優しいんだよな

俺の音楽のことも応援してくれてるし

✬✫✬✫✬✬✫✫

「風呂気持ちよかった。さんきゅー!」

「うん!あ、杜織(とおる)さんだ」

とおるさんは姉貴の彼氏

たしか同じ会社の人って言ってた気がする

俺と姉貴は6歳くらい離れてる

俺は髪の毛を乾かすと、自分の部屋にこもった

いつもはメンバーの部屋に泊まるか、事務所に泊まるかのどっちかだけど

姉貴がたまには帰ってこいって言ってたもんだから

帰ってきたけど、結局彼氏さんと楽しそうに話してる
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