余命1年の人生
「綺菜実さん、お母さんきたよ」

「あ、達哉くん、ずっと付き添っててくれたの?」

琴美のお母さんは白いスーツを着ていた

「はい、体育してたら突然倒れたんです」

「まぁ、そうだったの。琴美、立てる?」

琴美は何とか頑張って身体を起こそうとしているけれど、体が言う事を効かないらしい

「俺が車まで運びますよ」

「ありがとね?あ、荷物どうしようかしら」

ことのお母さんが困り果ててると、バタバタと廊下を走る音が聞こえた

「あ、あのおばさん、これ」

保健室の入り口を見ると、体操着のままの初夏ちゃんと楓がいた

「あらあら、琴美の荷物持ってきてくれたのね。ありがとうね」

「あの、琴美は…」

「達哉くんの腕の中」

俺は琴美をお姫様抱っこして、3人の話を聞いていた
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