余命1年の人生
俺はずっとソワソワして落ち着かないまま放課後を迎えた

「琴美、今日朝から元気なかったよな」

「でも無理に学校行くって聞かなかったよね」

帰る準備しているとそんな会話が聞こえてきた

「えっ、」

二人の会話に反応すると、初夏ちゃんと楓は

「えっ、知らなかったのか」

「資料作りしてる時は普通に元気に見えた」

朝のこと思い返してみても、琴美は元気だった

「あ、電話」

楓のスマホから着信音が聞こえた

「あ、蛍さん。はい、あ、分かりました」

楓はスマホをポケットにしまうと

「✫✬総合病院だってさ、ここから電車で行くしかないな」

「すごく遠いね」

「達哉…」

俺は電話をして事情を話すと、後押しをしてくれた

「本当はダメだけど、今日だけ特別だ。行ってこいってさ」

マネージャーと社長にはメンバー伝に伝言を頼んだ
< 142 / 188 >

この作品をシェア

pagetop