余命1年の人生
俺の頭の中には、これまで楽しく笑ってる琴美の笑顔があった

琴美にキスをした時の熱はまだ残っていた

俺、琴美にキスしたけど琴美は怒らなかった

むしろ受け入れてくれた

期待しちゃうじゃんかよ

琴美も俺のこと好きって

でも、本当は琴美も俺のこと好きだったのかなって

少しでも想っていいかな

どのくらい時間が経ったのか分からないが、子どもの声で顔を上げたら空はオレンジ色だった

「おにいちゃん、だいじょーぶ?」

「あはは、情けないところ見せちまった。大丈夫だよ。ありがとな」

散々泣いたけど、俺の心は晴れなかった

琴美が目を覚ますまではな

子供にお礼を言ってから、病院の中に行くと、姉貴が駆け寄ってきた
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