余命1年の人生
「そっか」

「琴美の大好きなお菓子買ってきたんだけど、1週間以内に起きなかったら私たちで食べちゃうからね」

初夏ちゃんは拗ねる仕草をした

「あはは、俺、何もお見舞い用意してなかった。門を出るともう蛍さんがいたから」

「そうだったのか」

俺の隣に座った楓と向かいあわせで座ってる初夏ちゃん

「琴美!夏祭り行くって約束忘れてないよねー?ねぇー?浴衣買ったのに無駄になっちゃうじゃんかよ。夏すぎても起きなかったら、彼氏と行っちゃうからね。……いないけど」

初夏ちゃんも琴美と同じくらい美人だから、普通に彼氏出来そうだけどな

「なんで起きねぇのかわかんねぇけど、クラスのみんなも心配してんだぜ。琴美がいなかったら教室が暗いって」

みんなに頼られてる琴美はクラスの人気者

「あ、そうだ。看護師さんに許可貰ってさ、あまり大きい音で流さなかったらCDかけていいってさ」

楓はあの時買っていたCDをスケールカバンの中から取り出して、ラジカセにセットした
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