余命1年の人生
「君が達哉くんか。香織さんから聞いてるよ」

香織さんは姉貴の名前だ

「そうなんですか。少し恥ずかしい」

「あー、達哉、私、来月には家、出るわ。結婚するんよ」

「ケッコン!?」

「だいぶ前から決まってたんだけど、ことちゃんのこともあったから伝えるの遅れちゃった」

「結婚。おめでとう!」

「ははっ、達哉くん、ありがとう。香織さんのことは俺に任せて」

俺は杜織さんにもう一度頭を下げると自室のベッドに寝転んだ

俺は何もやる気にならなくて、ギターを弾くことにした

この寂しい気分をどうにかして、落ち着かせたかった

「そういえば、バタバタしてて忘れてたけど、2週間後に音楽番組に出るんだっけ」

そのためには猛練習しないと

その音楽番組に出て、新曲を披露することになっている

俺は新譜を机に置く
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