余命1年の人生
だから1人だとか

「なー、琴美ー?欲しい本あったのか?お?えっ?達哉?なぁ、達哉だろ」

お兄ちゃんは私を見つけてすぐ驚いた顔をした

「あ、蛍さん!?」

えっ?お兄ちゃんと鮫島くんって知り合いだったの?

ただテレビで見たことがあるだけじゃなくて?

「なぁ、この後暇なら一緒に晩御飯でもどうかなって思ったんだけど、無理なら無理でいいぜ」

お兄ちゃんは鮫島くんの肩に自分の腕をからませてる

「あ、と…家に帰ってもひとりなんでいいですよ」

「よし、琴美も行こうぜ。でも達哉、有名人だもんな…外食する予定だったけど、そんなのいつでも出来るしな、久しぶりに家にくるか?」

え?久しぶりに?

私は何か忘れている気がする…でも思い出さない

家の中にしまってあるアルバム見たらなにか思い出すのかな?

私はモヤモヤした気持ちを抱えながら、お兄ちゃんの車に乗り込んだ
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