エリート脳外科医は離婚前提の契約妻を溺愛猛攻で囲い込む

 レストランから出て、エレベータに乗り込むとロビーのある一階のボタンを昴さんが押す。
 エレベータが下に進むたび、心臓の音が落ち着いてきた。

 そのせいで、わずかに混じっていた期待があったことに気づいてしまう。

 まさか彼がそんなことしようとするはずないのに……。


 昔から昴さんは、女性は選び放題というくらいもてていた。

 でも、だれか特定の女性と付き合うことはなく、告白なんてされればこっぴどく女性をふってしまっていた。
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