エリート脳外科医は離婚前提の契約妻を溺愛猛攻で囲い込む

 ホテルに戻ったころには、歩き疲れてベッドに飛び込む。
 調子に乗って、最後のディナーでたくさんデザートも食べ過ぎたのもあったけど。

 昴さんが上にのって私を見下ろして……またキスされて、微笑み合う。

(やっぱり幸せ……帰りたくないな……)

 明日には日本に帰って、それから離婚する。
 自分で決めたことなのに、わがままが顔を出した。

「香澄が先にシャワー浴びるか?」
「うーん、ちょっと疲れたしもう少し後かなぁ」
「一緒に浴びるか」

「え……いやだ、恥ずかしいし」
「恥ずかしいだけなら、一緒に浴びよう」

 昴さんはそう言うとニヤリと微笑む。
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