エリート脳外科医は離婚前提の契約妻を溺愛猛攻で囲い込む
昴さんが私の髪を撫でながら「神也?」と優しい声で聞いた。
「そうです、兄と、優太先生からもきてたみたい」
「花畑……? 連絡とってたんだ?」
ぴたりと髪を撫でる手が止まり、急に声が低くなったような気がして、驚いて昴さんを見る。
昴さんの様子が今までと違って少し怖くて、私はたじろぎながらも小さく頷いた。
「はい……」
「どうして」
「どうしてって……元同僚ですし、兄も仲がいいみたいで……」
しどろもどろで答えると、昴さんに腕を掴まれた。
驚いて見上げると、そのまま両腕をベッドに縫い付けられる。
「もしかして、離婚した後、花畑のとこに行く気だった?」
「え?」
「もしそうなら許さないから」