エリート脳外科医は離婚前提の契約妻を溺愛猛攻で囲い込む

 気付いたら、唇が重なっていた。

「ふっ、んっ……! んんっ……!」

 強く口づけられ、舌がねじ込まれる。

(昴さん、怒ってる……。なんで?)

 目を白黒させて、一瞬の合間、慌てて昴さんの胸を押した。

「ちょ、ちょっと待って」
「どうして」
「お、怒ってるから……」

「香澄の口から他の男の名が出るのが許せないだけだ。香澄は俺の妻だろ」
「んんぅっ……!」

 そのまままたキスをされる。
 激しくて一方的なキス。

 昴さんのおかしな様子にも驚いたけど……
 それでも昴さんのキスは甘い味がする自分は、きっともっとおかしいんだろうと思った。
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